薬味をもっと食生活に取り入れるために覚えておきたいものです【薬味の使い方】
薬味には様々な野菜が使われています。
料理として使っても主役になれる薬味も多いですが、大抵は主役の食材を引き立てるための脇役という位置づけのものが多いように思われます。しかし、脇役と言っても、薬味があるとないのとでは、料理の奥行きや味わいは全く違ったものになることでしょう。薬味は、料理の名脇役と言っても過言ではないのではないでしょうか?
ここでは、そんな薬味たちの使い方にスポットを当ててご紹介していきます。
薬味の使い方
まず、薬味を使うにはひと手間加えなくてはいけません。
それには薬味がその料理にどのような調理法が最適なのかを知る必要があります。
ここでは、その調理法について説明しましょう。
料理本体と違って簡単な手間をかけるたけでいいので、料理が苦手…という人でもあまり苦労せずに調理することができますよ!
薬味の調理では気をつけたいことがひとつあります。薬味の「香り」「味」という大切な要素は、前もって準備しておくのには向かないのです。
薬味の長所ともなる「香り」や「味」は、時間が経つと揮発したりして薄れてしまうことが多くあります。
そのため、薬味の準備は、料理が出来上がる直前がおすすめです。
薬味の中には、調理して10分以上経つと薬効が半減してしまうものもありますので、この点は注意したいポイントです。
「薬味の調理は食べる直前がベスト」と覚えておきましょう。
薬味の調理法「すりおろす」
薬味の調理方法でポピュラーな使い方として認知されているのは「すりおろす」という調理法です。
おろし金やおろし器ですりおろすことによって、細胞組織が壊れて化学反応が起こり、独特の辛味や香りが生成されるのです。
薬味を「すりおろす」この「すりおろす」という調理方法がよく用いられるのは、「しょうが」「わさび」「にんにく」などです。
もちろん「大根おろし」は言うまでもなく、すりおろし系薬味の定番と言ってもいいでしょう。
「カボス」「すだち」「ゆず」は、皮の部分だけをすりおろして使うこともあります。
また、すり鉢を使って「する」という調理法もあります。
よくすって使われるのは「ごま」です。
すったごまを「すりごま」として市販されている程の需要があります。
薬味の調理法「切る」
薬味の調理法として定番と言えば、この「切る」ももちろんそうです。
包丁で細かく切ることによって、香りが立ち、薬味の味も引き立つという調理法です。
「切る」という薬味の調理法としてよく用いられるのは、「小口切り」「千切り」「輪切り」「薄切り」「みじん切り」などです。その他、ゆずなどの柑橘類は果汁を絞って使いやすいように、半分や櫛形、輪切りに切ることも多いです。
薬味を「切る」それぞれの調理法に用いられる例としては次のようになります。
*小口切り・・・ねぎ
*千切り・・・しそ、ねぎ、しょうが、カボス、すだち、ゆず、海苔
*輪切り・・・唐辛子、カボス、すだち、ゆず
*薄切り・・・しょうが、にんにく
*みじん切り・・・しょうが、にんにく、ねぎ、ごま
この中でも特に、薬味によっては千切りにしたものを「針しょうが」「針ゆず」「白髪ねぎ」などと呼びます。
また、柑橘類の皮は飾り切りを施すことも多く、例えば、松葉のような形に切ったゆずを「松葉ゆず」と呼びます。
このような調理法は、懐石料理に多く見られるものです。
薬味の調理法「絞る」
薬味としてよく使われる柑橘類では、この「絞る」という調理法が一般的です。
「カボス」「すだち」「ゆず」は、皮を刻んで利用するほか、絞って果汁を料理にかけたり、タレの材料として使ったりします。
絞りやすい大きさに切ったものを料理に添えて、食べる時に自分で絞るという使い方が多いようです。
和食の定番の薬味である「カボス」「すだち」「ゆず」に加えて、レモンやライムも同じように使うことがあります。
薬味と料理の関係
日本食には、昔からよく使われていた定番の組み合わせというものがあります。
薬味もその例に漏れず、「この料理にはこの薬味」という組み合わせがやはりあります。
例えば…
*麺類を食べる時に、ねぎがないと物足りなく感じませんか?
*焼き魚を食べる時に、大根おろしがないと物足りなく感じませんか?
*刺身を食べる時に、ワサビがないと物足りなく感じませんか?
というように、薬味は料理とは切っても切れない存在なのではないでしょうか。
ここでは、そのような料理ごとの薬味の定番の使い方について、ご紹介します。
薬味の使い方相性一覧表
日本伝統の和食だけでなく、現在日本で食べられている料理には薬味の欠かせない料理がたくさんあります。そのような組み合わせを分かりやすく表にまとめてみました。
細かい使い方については、それぞれの薬味ごとに詳細ページがあります。
そちらで調理法については説明していますので、合わせて該当の薬味のページをご覧ください。